はらぺこあおむしのぼうけん

読書、映画、ときどき漫画のレビュー。最新刊から古典まで。

恩田陸の微妙な本3選。

こんにちは。

今日は、巷で大人気の恩田陸をざざざっと紹介。
本屋大賞直木賞を同時受賞し、不動の地位を確立。没頭できて数時間で読み終わるものも多いので、病院の待合室で読むのに最適。

私と恩田陸との出会いは大学生。
伊坂幸太郎の本を読んで、読書の楽しさに目覚めた私は、ミステリ系の本を読み始めます。
そこで恩田陸、当然の出会い。

すでにたくさんの作品があったので、買いまくって読みまくった。当時は読書自体が知的で神聖な行為だと思っていたので、大学生になるまでほとんど読書をしていなかったガリ勉の私は、読む本読む本全てに感動。
ぶっちゃけよくわからない本でも、これはすごい本なんだ!それに気づけない私の方が悪い!と自分を責めましたw
大学で初めて彼氏ができた優等生が、DV男だろうがヒモだろうが愛してしまう現象です。

恩田陸に首ったけな一年を過ごしたあと、自然消滅。
その後いろんな本を読んでスレてきたんですね。そこで気づいてしまった、「恩田陸って当たりハズレある?」
そこで、途中でポイした、ハズレ本を紹介します。

はい、始めにライオンハート
設定がまずよくわからない。時代や場所が変わったりといろいろあるんだけど何が言いたいかわからんし、とにかく飽きる。
学生時代の日記には、「大人になって読み返したらわかるかも???」ってあったけど、そんなに世の中いい男ばかりじゃなくて。
微妙な男は微妙な男のままです。
ライオンハート (新潮文庫)


次、「上と外」
ジャングルでさまよったり、クーデターに巻き込まれたりする話。途中まではすっごく面白い!
ただ、後半日本語を操る謎の少年が出てきたり、よくわからん儀式に巻き込まれるあたりから、非現実みを帯びていき、「ああこれは、普通にハッピーエンドになるわ」と気づいてなんか興ざめするのです。
内輪で殺人事件とか起こってみんな疑心暗鬼になるやつください!!
上と外


そして極めつけ、「エピタフ東京」
おそらく半分エッセイなのだとおもうんだけど、序盤からクソつまらない。
近未来の東京が舞台で、吸血鬼だか謎の奴が出てくる。たいして事件も起きないし、はぁー??ポイ!という感じ。
EPITAPH東京 (朝日文庫)

実は恩田陸森見登美彦との対談で、「謎は謎のままでいい」的な発言してて。いやいやいや、謎解きは著者の仕事だろ、すっきりさせてー!!!と思う私。
100本譲って謎解きを読者に任せるとして、設定が謎なのはダメだろ。

でも、面白いやつは面白い、恩田陸
嫌いになりたくてもなれない、微妙な関係。

おわり。