はらぺこあおむしのぼうけん

読書、映画、ときどき漫画のレビュー。最新刊から古典まで。

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

人間やっぱり平等なんかじゃない。全ての心に深い傷を持つ人へ贈る物語 ダニエル・ウォレス「Extra-ordinary Adventures」

こんにちは。 ダニエル・ウォレス「Extra-ordinary Adventures」です。 冴えない童貞男(34)がひょんなことから79日間で恋人を見つけるのに挑戦する話です。出てくる人物みんなアレなところがあるし、下ネタ満載で乾いた笑いをもらしてしまうシーンもたくさ…

ダニエル・ウォレス「Extra-ordinary Adventure」① Day1 ー運命を変えるかもしれない電話ー

こんにちは。 以前、記事で本を取り上げ、「この人の本面白いのに…」とぼやいていたダニエル・ウォレス。未邦訳の本にチャレンジしてみることにしました。 チャレンジする本は、「Extra-ordinary Adventure」 海外の小説って大学受験英語で出てくるような、…

#新大学生に勧めたい10冊 のダントツ1位 「英語のたくらみ、フランス語のたわむれ」斎藤兆史、野崎歓

こんにちは。 今、Twitter界隈で秘かに流行しているハッシュタグ #新大学生に勧めたい10冊 ですが、私のなかでダントツの1位はこちらです。 「英語のたくらみ、フランス語のたわむれ」。東大の英文学の助教授とフランス文学の助教授の対談(2004年当時)。「…

カラヴァル:負のエネルギーに満ちたディズニーランドで行われる騙し合い。半分まで面白いけど、尻すぼみ。 ステファニー・ガーバー「カラヴァル(Caraval)―深紅色の少女」

こんにちは。 2018年の本屋大賞の翻訳小説部門第一位。ステファニー・ガーバー「カラヴァル(Caraval)――深紅色の少女」。 一位ということで普通に期待していましたが、全体的に幼さがにじみ出ていて消化不良。 主人公はある帝国の属州トリスダ島で暮らすス…