はらぺこあおむしのぼうけん

読書、映画、ときどき漫画のレビュー。最新刊から古典まで。

映画

泣ける×いちいちかっこいい=やっぱりこういう小説はいい アステリア・マクリーン「女王陛下のユリシーズ号」

こんにちは。 アステリア・マクリーン「女王陛下のユリシーズ号」。映画化もされたようです。 ガンダムや銀英伝好きとしては、好きなジャンルの小説。ハッチとかタラップとかいう単語を聞いて、なんかかっこいい!と興奮する人にはたまりません。そして、泣…

「強い女」という言葉の嫌な響き 映画「人間失格 太宰治と三人の女たち」を予習する③~「ヴィヨンの妻」~

こんにちは。 いよいよ映画公開が明日となりました。最後は、妻の津島美知子です。彼女は晩年、「回想の太宰治」という回想録を出版しています。ただこれは、太宰治との暮らしを綴ったもので、晩年の女性関係には触れられていませんから、太宰晩年の作品を読…

蔓草のような女の弱さは、女の一番強い力 映画「人間失格 太宰治と三人の女たち」を予習する② ~「斜陽」と「斜陽日記」~

こんにちは。 映画公開が迫ってきました。今日は二人目、太田静子です。彼女は、「斜陽」の元ネタとなった日記を太宰治に提供した女性。太宰治の子「治子」を産み育てました。太宰治の死後、「斜陽日記」という手記を出版しています。 斜陽日記 (朝日文庫) …

子どもを育てることのきほんの「き」ときょうふの「き」 映画「ルイスと不思議の時計」

こんにちは。 ナルニア好きの私には予告動画だけでたまらない作品です。いい!最高! 事故で母と父を亡くした少年ルイスは、母の弟のジョナサンに引き取られることに。化け物屋敷と呼ばれている古い屋敷で暮らし始めたルイスは、ジョナサンが魔術師であるこ…

闘病をテーマにしたものでこれを超える映画にはなかなか出会えない 映画「マイベストフレンド」

こんにちは。 原題「Miss you already」。邦題は「マイベストフレンド」です。 乳がんとの闘いをテーマにした作品ですが、演技も構成も、闘病ものとしては一級品の出来。Miss you alreadyは別れ際の挨拶で「まだ一緒にいたいわ」という感じかな。個人的に原…

親子は必ず分かり合えるという幻想 映画「三月のライオン」

こんにちは。 今日紹介するのは、こちらの映画です「三月のライオン」 原作はまだ続いているのですが、ある程度のところまで前後編にまとめてあります。後編はかなりオリジナルストーリー。 まずはこの映画、神木くんのコスプレ映画として見ても良いでしょう…

信じたのか、受け入れたのか 「セーフ・ヘイブン」

こんにちは。 「セイフ・ヘイブン」ラブロマンスでもありサスペンスでもあり、不思議な映画でした。 女が警察に追われるシーンからはじまる本映画。最後の最後まで、本当に気が抜けません。ハートフルな映画と思って見始めたのに手汗すごいw うわー!みつか…

山よりも高く海よりも深い母の愛 映画「私の中のあなた」

こんにちは。 大ベストセラーになった小説の映画化です。「私の中のあなた」 私は映画を見る前に予告を見たくない人です。「全米が泣いた」とか「この夏最高の」とか「涙が止まらない」とか平気で言っちゃうし、結論を誘導してくるし、何より予告が一番おも…

夫と喧嘩できますか? 映画「かぞくはじめました」

今回ご紹介するこの映画、日本では公開中止になった作品で、あまり知られていません。 原題は「Life as we know it」です。私たちが知っている人生?…人によって解釈が違うこの言葉ですが、「かぞくはじめました」はどうかな?冷やし中華か。 最近映画見ると…

【6月映画公開】魅力的な人間は過去に支えられている「ガラスの城の約束」

6月に映画公開するこちら。「ガラスの城の約束」ノンフィクション作品です。 さて、「魅力的な人間は過去に支えられている」これ、私が考えたわけではなく、謝辞っていうんですか、一番最初に出てくる挨拶みたいなの、あれに書かれていました。「BIG FISH」…

藤原竜也と伊藤英明に騙されたい 「22年目の告白-私が殺人犯です-」

こんにちは。藤原竜也と伊藤英明に騙されたい人はこちら。「22年目の告白 -私が殺人犯です-」 最後まで目が離せず、あー!ってなりました。舞台は現代。ある男が殺人を告白します。 その事件とは、22年前に起こった連続殺人事件で、すでに時効を迎えていまし…

人は過去の自分を幸せにしながら生きている 映画「ビッグフィッシュ」

「私は英国王に給仕した」というホラ話で思い出した、映画「ビッグフィッシュ」のレビュー。 結構有名な映画で、何度も見たのですが、若い頃はあんまり好きな話ではありませんでした。 なんかこう、哀しげというか、共感できねぇなぁという。 主人公はウィル…

現役の女子、そして、かつての女子に贈る「いつか眠りにつく前に」

12年前の作品なんだけど、何度でも見返す価値があるなぁと思っている映画です。若くていろんなことに挑戦する盛りの女子にも、何を思うにつけ後悔ばかりが先に立ってしまうかつての女子にも見てもらいたい作品です。 いつか眠りにつく前に [DVD] 出版社/メー…

待てば海路の日和あり?「あと1センチの恋」

幼馴染の恋物語。 なかなか結ばれなくて本当にもどかしいんだけど、なんと約12年!ハッピーエンドなので安心してください。笑 ロージーとアレックスは小さい頃からの友達で、いつか田舎町を出て大学はボストンに行こうと約束し、二人とも大学に行くことにな…